★山行日 2026年9月21日(月)〜23日(水)晴れ/曇り
★メンバー スキー講師Y田(L)、たむたむ、すーちゃん、かずみ、Ryo(記録)
★コースタイム
【1日目】08:50 室堂(2450m)→ 09:25 雷鳥沢キャンプ場(2277m)→ 10:50 剱御前小舎(2755m)→ 11:25 剱御前(2776m)→ 12:35 剣山荘(2470m)(泊)
【2日目】04:00 剣山荘(2470m)→ 04:25 一服剱(2611m)→ 05:20 前剱(2808m)→ 06:25 平蔵のコル(2838m)→ 07:00 剱岳(2999m)→ 07:40 長次郎のコル(2884m)→ 08:45 池ノ谷乗越(2850m)→ 11:00 小窓(2343m)→ 13:50 池ノ平山(2558m)→ 池ノ平小屋(2045m)(泊)
【3日目】05:30 池ノ平小屋 → 06:05 仙人峠(2142m)→ 07:30 二股(1587m)→ 08:30 真砂沢ロッジ(1764m)→ 11:25 剱沢小屋(2465m)→ 12:40 剱御前小舎(2755m)→ 13:40 雷鳥沢キャンプ場(2277m)→ 14:50 室堂(2,450m)

一昨年から計画していた剱岳北方稜線。
日程を決めるたびに悪天候で延期となり、今回が4回目のトライ。
今年のシルバーウィークは5日間あるし、「さすがに今回は大丈夫だろう」と思っていたら、なんと、ど真ん中の3日目に台風が接近。4日目、5日目には晴れマークも見えるものの、相変わらず不安定な天気予報…。
北方稜線は道迷いが怖く、悪天候の中で無理をして行くルートではない。それでも、「今回こそは絶対に行きたい!」という想いは強い。
そこで、少しでも天気の良い日に北方稜線へアタックできるよう、当初の計画とは逆回りで進み、馬場島へ下山するバックアップルートも準備。そのうえで、「とにかく行ってみよう!」と出発した。
そんな想いが天に通じたのか――。
結果、3日間とも雨に降られることなく、北方稜線の核心では最高のコンディションに恵まれた。
何度も延期になっただけに、喜びもひとしお。
念願だった剱岳北方稜線を、ついにやり遂げることができた。
状況に応じてさまざまな選択肢を考え、今回の山行を実現してくれたリーダー、そして一緒に歩いたメンバーには心から感謝!
【1日目】08:50 室堂をスタート
紅葉が始まっていた。美しい。
剱御前を越えて剣山荘へ向かう。
11:25 剱御前
北方稜線の前哨戦(事前訓練)
12:35 剣山荘に到着。英気を養う。
作戦タイム。翌朝04:00時点で雨ならこの行程に変更する。
【2日目】03:00時点では雨が降ってる音がしてたのに、03:30に外に出たら、なんと満天の星空の奇跡!当初計画通りに進むことにし、4:00に出発。
いい予感しかしない。
05:20 前剱。雲海に浮かぶ鹿島槍ヶ岳をバックに。
モルゲンロートの中を剱岳に向かって進む。
06:25 カニのタテバイ
無事通過
左手に早月尾根を見ながら…
07:00 剱岳登頂
いざ、北方稜線!八ツ峰がカッコイイ。
落石注意
長次郎のコルから振り返って撮影した写真。このガレがヤバかった。
長次郎の頭の巻きは一番下のルートを選択
巻き道を登ると…
左側に残置支点あり。逆ルートの際に懸垂で使うとのこと。
我々は右へ。モアイ像が見えてくる。
モアイ像直下をトラバース
危険箇所。歩いてる時はあんまり感じなかったけど…
遠景で撮ってもらった写真を見ると怖い。
どんどん進んで…
池ノ谷乗越手前のスラブ
どうやって下りたんだろう?と写真を見て思う。
池ノ谷乗越から池ノ谷ガリーへ突入
注意してても落石多発
ガリーを下から撮影
正面は小窓の王。カッコイイ!
発射台。手前の岩の上(写真右下)にリーダー。あんなの登れるのか?
池ノ谷左俣。先輩たちはココをスキー滑走したというからスゴイ!
発射台を登る前に一服。ココが三ノ窓の直下になる。
いざ、発射台へ。
意外と登れる。
発射台を登りきったところから、池ノ谷ガリーを振り返り。よく下りれたもんだ。
眼下に見えるコルが小窓。
小窓の王を反対側から撮影。
少し歩きやすくなった。
頭王ルンゼ
事前勉強であんなにビビってたのに、雪渓は無くて難なく通過。
小窓雪渓が見えてきた。このあたりはガスった際には道迷い注意。
正面に池ノ平山を望みながら…
11:00 計画通りに小窓に到着。
小窓雪渓。想像していたのより、かなり緩い斜度。
西仙人谷。この斜度ならイケる!次の春こそ小窓越え滑走を実現したい。
11:15 池ノ平山(南峰)に向けて出発
すぐにハイマツ薮に捕まる
ものすごく体力削られた
まだまだだけど…
行くっきゃない。
とにかく薮。
ラスト!
ガンバ!
北方稜線踏破!みんなイイ笑顔!
ありがとうございました!全てに感謝。
時間的にも体力的にも余裕がなかったので、池ノ平山の北峰はまた今度。池ノ平小屋までゆっくり下山。
ブロッケンの祝福!
15:30 池ノ平小屋に到着
自家製梅スカッシュで生き返った!
男性陣は外湯をいただく。幸せいっぱいのリーダー。
最高に気持ち良かった!
モンローの唇
食べて飲んで爆睡。
【3日目】05:30 池ノ平小屋を出発
こんな遠くまで見送ってくださる池ノ平小屋の皆さん
朝陽に燃える剱岳
小窓。昨日あそこに居たかと思うと感慨深い。
リーダーによる山座解説。歩いたら分かるようになった!
07:30 二股通過
ヘツリ
剱沢雪渓。ツボで対岸へ渡る。
長次郎谷付近はだいぶんズタズタ。
平蔵谷付近はこんな感じ。
11:30 剱沢小屋で昼食
紅葉が色濃くなった!
みくりが池温泉で一服
ズタボロになるだろうと思ってワークマンで買った卸したてのパンツは一発アウト。
14:50 無事に室堂に到着!本当にありがとうございました!
【リーダーからのポイント解説】
⚫︎長次郎のコル〜長次郎の頭直下〜モアイ像
3〜4本ルートがあり一番下の巻きを選択。コルから右手に注意しつつザレ場を十数メートル登るとすぐ巻き道のエントリーポイント。入ると2段のバンドになっていて上の段に乗るので、下の段(フィックスロープの残置支点が見える)に降りて進むと更に2手にルートが分かれる。一つは外傾した岩棚のへつり、もう一つはルンゼ直登ルートで後者へ。ルンゼは簡単に登れて下降での利用も可能。登りきったルンゼ出口からは長次郎の頭には登らず、モアイ像そっくりのピークに向かって長次郎側を斜上していく感じ。この長次郎の頭付近は浮石だらけで、滑落と落石の誘発に要注意。ホールドも気をつけないと岩ごと剥がれる。
⚫︎モアイ像〜岩棚トラバース〜大広間
モアイ像ピークは長次郎側の基部を巻き、そのまま岩棚トラバースへ。難所と呼ばれ残置スリングが有名だが写真で見るよりかは道幅が広く、跨ぐか飛び越すといわれてきた岩の溝にも足場があるので歩いて通過、危険は感じなかった。逆にそこに至る手前の方が細いへつりムーブで浮石もあり、滑落に注意。
⚫︎登りか下りか
どっちもどっちかなあ、と思った。個人的には長次郎のコル〜大広間が不安定な印象で、あの浮石斜面を逆方向でルーファイしながら、というのは気が引ける。一方クライムダウンが苦手な方は池ノ谷ノ頭〜乗越、剱岳〜長次郎のコルは手こずるかも知れない(池ノ谷ガリーは両方向とも牛歩)。体力的には下りの方が圧倒的に楽で、逆コースは疲れた身体で核心部を越えるリスクもある。
⚫︎大広間〜池ノ谷ノ頭〜池ノ谷乗越
大広間は2枚岩に挟まれた天然の平地で緊急ビバーク可能。大広間から左手に岩を登るとすぐ池ノ谷ノ頭に出る。小窓ノ王〜チンネ〜八ツ峰の針峰群と来し方を一望でき、北方稜線のハイライト。池ノ谷乗越へはスラブを下りるがホールド、スタンス豊富でロープの出番はない。後半で右手にルンゼが出てくるが入らず、リッジに乗ったまま中央フェースを右斜め的に下降し続けて乗越に降りたった。
⚫︎三ノ窓直下〜発射台〜小窓
三ノ窓は鞍部を通るルートと鞍部直下を通るルートがあり、本レコは後者なので三ノ窓の幕営スペースは未確認。発射台は池ノ谷ガリーから眺めて本当にあそこ登れるのかと思わされる地形だが、近づくと割と普通のガレた登山道が延びており、フィックスロープもあって慎重に登れば大丈夫。
発射台からは小窓尾根をわずかに進んだ後、ペンキ矢印に従って小窓側に下降開始。見落としに注意。下降ルートは明瞭ですが、一部藪っぽかったり急に方向転換する箇所がある。途中、滑落すると止まらない急斜度の雪渓横断があるが、今回は既に雪渓は完全に消えていた。
⚫︎ロープの有無
ルートを外さなければザイル不要の北方稜線だが、わずかでも逸れると崖に出たりザレ地獄で身動き取れなくなるリスクが高い。ルーファイが難しく、いざという時には短い懸垂下降も余儀なくされる前提でのパッキングが無難。





