toyama-rouzan's blog

富山勤労者山岳会(略称:富山労山)の山行報告です

ジャンダルム(3163m)&予定外の大キレット

★山行日

2020年10月11日(日)~12日(月)両日とも快晴☀

★メンバー

みっちゃん(単独)

★コースタイム(GPS記録)

《11日》

8:40西穂高口駅⇒9:22~9:41西穂山荘⇒11:32~12:05西穂高岳⇒12:46~13:19間ノ岳⇒13:34~13:37天狗ノ頭⇒13:37~14:07天狗岩⇒15:41~16:44ジャンダルム⇒17:06~17:20奥穂高岳⇒17:37穂高岳山荘

《12日》

6:57穂高岳山荘⇒7:07~7:25涸沢岳⇒8:39~8:51北穂高岳南峰⇒8:51~8:54北穂高岳(頂上)⇒10:06~10:26長谷川ピーク⇒11:56~12:19南岳小屋⇒12:25~12:31南岳⇒槍ヶ岳からのコースの下見⇒12:55南岳小屋⇒14:48~15:01槍平小屋⇒17:30新穂高ロープウエイ駅

 

 ジャンダルムー標高3163m。アルプス登山の中でも最高の難易度が要求される岩稜。圧倒される迫力ある風貌。山登りされる方でいつかは…と目指してらっしゃる方も多いのではないでしょうか?

 わたくしが山登りを始めた頃はジャンダルムを写真で見て「こんな所どうやって?」だったのですが、岩山は好きで、会の山行以外でも単独で行ったりはしていました。そうこうしているうちにジャンダルムへの憧れが強くなり、行くために必要なことは何か?考えて準備したと思います。先月辺りから天候とうまくタイミングが合えば「今年のうちにジャンダルム制覇したいな…」と思っていて、2日連続で晴れ予報、てんくらAのこのタイミングにて決行。無事やり遂げることができました。知恵をお貸しくださった方、勇気を与えてくださった方々への感謝の気持ちと、これからジャンダルム登頂を目指される方々に参考になればという気持ちで、このブログを作成させて頂きます。

 

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 新穂高ロープウエイ駅登山者用駐車場で車中泊。朝日を浴びる山々。素晴らしいお天気になりそう…。

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 ピラミッドピーク、その向こうに西穂高岳

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 独標から西穂へ向かっているとき、西穂方面にヘリが。あとで聞いたのですがジャンダルムを目指してらっしゃった方が滑落されたとのことでしたが…。

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 西穂高岳山頂。ジャンに挑むなら絶対に集中力を失ってはいけない…。気を引き締めてです。山頂にいらした方のなかにジャンダルムルート経験者の方が。情報を授けてくださいました。

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 正面のピーク、間ノ岳を目指して。

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 間ノ岳はほぼこのようなガレ山。人間の登る山?とも思いましたが。岩はもろくて崩れやすいです。ヒヤリとした場面もありました。落石、要注意です。

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 垂直な岩場は鎖がかかっている所もあります。

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 間ノ岳を過ぎるとガスがかかってきました。

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 標高が上がるにつれてガスは晴れてきました。せっせと天狗岳を目指しています。垂直な所や足場のしっかりしてない所には鎖がかかっていたかとですが。けっこう必死だったのでよく覚えてないのですが、オーバーハングしていたりもするようです。

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 天狗岳。単独の男性の方が途中でわたくしを追い抜いて行かれたのですが。ここでまたお会いしました。記念写真をお願いしました。

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 正面のピークの向こうがジャンダルムのはず。この時はもういよいよ行くぞ!という気持ちしかなかったです。

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 ジャンダルムを目指して一生懸命登っています。ルートを示すペンキ印はあまり親切ではなくところどころ。油断すると見落とします。GPSは必須アイテム。

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 ほぼ岩場もしくはガレ場。

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 登っている最中、振り返ると雲海が。スカイパラダイス!

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 ジャンダルム登頂。天狗岳でお会いした単独の方にまたお会いしました。奥穂高岳をバックにジャンダルムの天使と記念撮影を。この方、わたくしよりかなり早いペースで行かれたのですが。わたくしが来るのを待っていて下さった?わたくしの写真を撮ると「僕は自撮りしたからいいんで」とおっしゃって、すぐ奥穂高方面に出発されました。ありがとうございます…。

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 山頂は360℃大パノラマ。山頂に天使がいる意味わかった気がします。確かに天使が舞い降りてきそう。

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 忘れられない景観。雲の滝が。しばらく眺めていましたが全く動かなくて。音のない雲上の世界の中で時間が止まったかのような。一瞬ですがこの世でないような錯覚を…。

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 名残り惜しいですが日が暮れるまでに穂高岳山荘に着かなくては。奥穂高岳へ。夕日を浴びるジャンダルム。

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 奥穂高岳へ向かう途中、ウマノセルート通過。

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 奥穂高岳山頂。日暮れまでもう時間がない…。写真を撮るのみでした。いずれまたゆっくり訪れたいと思います。

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 なんとか暗くなる前に穂高岳山荘に到着。なんとも言えない達成感が。

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 ビールも山荘の夕食もとても美味しかったです。

 ここで考えることが。明日は白出沢コースで帰る予定だったのですが調べ不足で。通行止めであることが発覚。小屋にいらした登山客の方々といろいろお話した結果、明日も終日てんくらA。涸沢岳北穂高岳、大キレットを通って新穂高に帰ることに。

 それと偶然会員のⅠさんとここでばったり。奥穂高岳へ行かれるとのこと。「ジャンダルム、いつか行ってみたいんですけど」と。あなたはまだ若い…可能性を沢山秘めてます。行きたい気持ち、持ち続けていればきっと行けますよ☻

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 明けて翌日。5時半 に出発予定だったのに大寝坊💦起きた時点で6時。本来呑気な性格で。「まあ日が暮れる前に新穂高に着けばいいわけだし…」という考えに。モーニングコーヒーを飲みながら朝日を浴びる山々を眺めて。のんびりと出発。

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 涸沢岳

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 あれなるは北穂高岳。童話やディズニー映画にでてくる魔法使いの住むお城を連想しましたが。中世的な、ゴシック調のたたずまいの山です。

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 北穂高岳山頂。槍ヶ岳と記念撮影。

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 紅葉が美しいです。f:id:toyama-rouzan:20201012101629j:plain

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 大キレット通過中。あまりよそ見をすると危ないですが。紅葉の山々を眺めながら。

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 大キレット北穂高岳を振り返って。

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 南岳小屋。今シーズンは営業してないんですね…。

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 すぐ槍平の方へ下りていくつもりでしたが素晴らしい快晴、南岳ピークはすぐ近くのはず。時間も少し余裕あるかな?で槍ヶ岳からのルートをちょっと下見に。

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 南岳ピーク。このあと少しだけ槍ヶ岳方面へ。全くガスっていませんでしたのでルートの稜線が綺麗に見えました。

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 あとはもう下山。南岳新道から槍平へ。

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 長い下山ルートでしたが紅葉を眺めながらですので辛くなかった…と言いたいところですが。前日からのハードな行程でさすがに足に疲れが。

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 槍平山荘。やはりこちらも営業してないんですね…。来年は諸山小屋が普通に営業されることを切に願います。

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 予定では17時に新穂高到着でしたが疲労もあり、タイムは遅れ気味に。

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 前日に続きなんとかギリギリセーフで日が暮れる前に新穂高にゴール。

 帰りに立ち寄りたいところもありましたが。県外在住の一人息子に無事下山の連絡をいれたところ、家に帰ってきていて、わたくしからの連絡を待っていた様子。念願のジャンダルム登頂を褒めてはくれましたが心配させてしまったようにも。お土産を買って帰りました。天空の別世界、ジャンダルムのお土産話も一緒に。