toyama-rouzan's blog

富山勤労者山岳会(略称:富山労山)の山行報告です

 北ノ俣岳

★山行日

2018年4月29日(日) 晴れ

★メンバー

機関車、沢ヤか?Y、ヨッピー、西部警察

★コースタイム

5:43飛越トンネル手前1.2km1400m−6:00登山口1450m—6:13トンネル上の尾根
−9:14寺地山1996m−12:30北ノ俣岳山頂2661m〜12:50下山開始−14:00寺地山1996m
(歩行組と分かれる)−14:15北西斜面突入1930m−14:50滑走断念し登り返し1710m
−15:40尾根に戻る1920m−1720mスキー担ぐ−17:40駐車地(歩き組みは17:25着)

今年の山スキーの締めくりとして北ノ俣岳の大斜面を選びました。下りの稜線のアップダウンを避けるため、今回は1920m付近から北西斜面を滑走して有料道路に出て、ここから道路を200m登り返してトンネル上の登山道にでるというおまけ付きの計画です。
予定通り大沢野を4時に出発。連休2日目なので、ある程度は先行パーティを予想していたが、林道のデブリ手前に何と30台の車が縦列しているのには驚いた。
予定よりやや早く5:42に出発できた。尾根に上がって北斜面を確認すると思ったほど雪は付いておらず、シールでここを上がれるのか不安になった。尾根の登山道はブッシュや登山道が所々で露出しており、スキーを履いたのは寺地山までの丁度半分の標高1720m付近だった。寺地山には予定より15分早く到着できたが、このころからヨッピーの調子が良くなく、広大な大斜面ではフラフラと足取りもおかしい。顔色も悪く高山病のようだ。それでも機関車の励ましもありヨロメキながら何とか稜線に到着した。稜線に雪がついているが心配したが、東側にはしっかり雪があり、山頂までスキーを脱ぐことはなかった。
稜線からの眺望は素晴らしく、北に雄々しく聳え立つ薬師から、山肌の赤い赤牛、水晶、鷲羽、三俣蓮華、双六と大自然の屏風に圧倒され、疲れは吹き飛んだ。
約20分間の休憩後、「歩き組」が先に出発。ヨッピーの調子が悪ければ別行動はやめようと思っていたが、途中で確認したところ体調は戻ったようなので、「スキー組」はそのまま大斜面を存分に満喫し、鞍部でシールを装着して寺地山まで上り返した。いよいよ、今回の第2の目的である北西斜面の滑走だ。その準備をしていたら何と「歩き組」が着いてしまった。スキーと歩きの差はほとんどなかったことになる。情けない。
ここで再び「スキー組」が先行して尾根を滑り出し1930mから北西斜面に突入。しばらくは雪が十分あり快適に降りていたが、徐々に雪が切れ、沢から水の流れる音もし出した。雪は谷にしかないようであり、このまま谷をすべるにはリスクが高い。高度は1710m。220mしか降りていない。道路まではあと360m降りなくてはならない。協議した結果、撤退を決めた。幸い、この付近の尾根にはまだ雪がついているので、スキーを担いでの藪漕ぎは最小限にできた。約45分かけて稜線まで戻った。ここから気を入れ直して尾根を滑り出す。登りと同じ1720m付近でスキーを担ぎ歩く。スキーが重い。結構なアップダウンに閉口しながらトンネル上付近まで来ると、登山口に「歩き組」が見えた。約15分程度の差だった。結局、予定時間を40分オーバーしての到着となった。
天気も良く、稜線からの眺望と大斜面の滑りは素晴らしいものでした。寺地山を過ぎた1920m付近から北西斜面の滑りについては次回の宿題です。

車の走行不能デブリ
トンネル手前900mにあった。
実は、この300m手前まで
車30台が並んでいた。








登山口から尾根まで
まったく雪は付いていない。
トンネルは板で封鎖され
進入困難。








尾根上には雪が残っていたが、
ブッシュや登山道が所々で
露出。ぬかるみも多く
歩きにくい。
北斜面の雪の着きも
この程度あり、帰りは
何とかここを上がれそう。




約1時間半スキーを担いだ後
シール歩行ができた。
3時間半かかって、ようやく
寺地山に到着した。








寺地山から見た北ノ俣岳
この景色で疲れが吹っ飛んだ。

ここから500mは緩い下り
帰りの登り返しが
思いやられる。







ヨッピーの調子がおかしい。
珍しく遅れ出し
フラフラしている。
顔色も蒼白となり
高山病か?







それでも機関車の後押しもあり
根性で稜線に到着、
さすがです。
お疲れさまでした。








北方には薬師岳が峩々と聳え
広い稜線上に
多くの登山者がいた。
テントが5〜6張り確認できた。








正面の東方には
赤牛、水晶、鷲羽岳が並び
その南には










三俣蓮華岳、丸山、
双六岳双六岳南峰と続き、
丸山と双六岳の間に
槍ヶ岳が鎮座している。








山頂までわずか、
雪はしっかりついている。
ヨッピー頑張れ。










無事、山頂到着。
着いてみれば、ほぼ
予定タイムでした。










小休止後、
歩き組みが先にスタート。
遠くに二人がみえますか。










大斜面を少し滑ったところで
歩き組と合流。
ヨッピーの体調はもどり、
この先も問題なく下れそう
とのこと。
予定通り、スキー組は寺地山
からの別ルートで降りることに
決定。ここから先行した。



大自然の広大な
ゲレンデを滑る。
縦溝はそれほど気にならない。
この時間すべっていたのは
何故か、我々だけだった。
大斜面を独り占めでき、
大満足。




この眺めも見納め。
この先から寺地山に登り返す。
スキーの方が圧倒的に早いと
思っていたが、
結局、
寺地山で歩き組と一緒になった。

その後の顛末は
本文の通りです。