toyama-rouzan's blog

富山勤労者山岳会(略称:富山労山)の山行報告です

八ヶ岳

山行日
2009年6月6日(土)  曇り時々霧雨
山域
八ヶ岳(横岳〜硫黄岳)
メンバー
S井さん、かみっちょさん、スキーヤーK(L記)
コースタイム
美濃戸(1720m) 7:40 ⇒行者小屋(2350m) 9:35 ⇒地蔵尾根分岐(2080m) 10:50 ⇒横岳(2825m) 12:10 ⇒硫黄岳(2760m) 13:00 ⇒ 赤岩ノ頭(2656m) 13:25 ⇒赤岳鉱泉(2220m) 14:10 ⇒美濃戸 15:40

絶滅危惧種のホテイランの花を観に、八ヶ岳へ行って来ました。

S井さんのアグレッシブな運転で、予定より30分ほど早く美濃戸に到着。
期待に胸を膨らませて南沢の登山道に入って間もなく、待望のホテイランを発見。ぽつん・・・と佇むように咲いていて、透明感のあるピンクの花びらが露に濡れて透けるように美しい。
その後は続々と、登山道の両脇に、思ったより沢山咲いていました。ロープで立ち入りは禁止されていますが、撮影や観察用に間近に寄れる場所が 何箇所か作られていて、写真もバッチリ撮れました。

以前は盗掘を防ぐ為に生息地を秘密にしていたのですが、登山道のすぐそばなので、ホテイランを目当てに入り込む人が後を立たず、林床が踏み荒らされて問題になり、今年からロープを張って立ち入りを禁止する代わりに、間近で見られる工夫もして、場所をオープンにして保護を図る、という方針にしたそうです。
この取り組みはとても有意義だと思いました。
登山者だけでなく、ホテイランの撮影目的と思われるカメラマンも何人か見られましたが、皆ちゃんとロープの内側から撮影できる場所で、お行儀良く撮っていました。立ち入り禁止のロープが張ってあっても、全く近寄れないようになっていたら、乗り越えて入り込む人は、いくらでもいますからね。

林内にはキバナコマノツメやコミヤマカタバミ、ツバメオモトも咲いていました。ミヤマハンショウヅルはまだ蕾。
霧雨と薄日の射す変なお天気の中、行者小屋に到着して小休止。 見上げる稜線は雲の中・・・

地蔵尾根は急登で、樹林の中の登山道には雪が残り、所々つるんつるんに凍っていました。残雪期にアイゼン無しでここの下りは危険だろうと思って、登りに使って正解。
樹林帯より上の雪は完全に溶けていて、梯子や鎖も出ていて問題はありません。体調不良でいまいちペースの上がらない私と、最後尾がお気に入りのかみっちょさんを尻目に S井さんがトップで快調に登って行きます。
稜線の分岐で半年振りに逢ったお地蔵様、冬は顔にびっしりと氷の粒が張り付いていて険しい表情でしたが、今日は穏やかな笑みを浮かべていました。皆もにっこり並んで記念撮影。
時折薄日は射すものの、稜線上も風は全く無く、ガスが晴れる気配がありません。展望の無い展望荘には寄らず、そのまま横岳へ。

横岳を越えるまでは、どうって事の無い岩稜歩きですが、濡れているので時々つるっ!と滑ります。きっと落ちるのは本当に危ない所じゃなくて、こんな何気ない岩場なんだろうな。

横岳周辺にはツクモグサが沢山咲いていました。びっしり生えた綿毛に露をいっぱてくっつけて、ちょっと寒そうに咲いてる姿が愛らしい。
オヤマノエンドウやコメバツガザクラ、クモマナズナもあちこちに咲いていました。ミヤマキンバイは咲き始め。

硫黄岳頂上では青空も覗きましたが、赤岩ノ頭から下はまたガスの中・・・
八ヶ岳のかみっちょさん、結局殆ど景色が見られず残念でした。またいつかリベンジして下さい。
明日は開山祭があるからか、赤岳鉱泉は大勢の登山者で賑わっていました。
北沢で鹿とお見合いしたり、ミツバオウレンやシロバナヘビイチゴの花を見ながらサクサク下りて、美濃戸山荘でお約束のソフトクリーム。え?かみっちょさん、甘い物嫌いなの?下山後のアイスって最高なのに。

結局雨具を着るほどの雨には遭わず、無風で稜線も暖かくて歩き易かったのですが、温泉でドライヤーが故障していて髪を乾かさずに帰ったら、熱を出して寝込み、翌日のクリーンハイクを欠席してしまいました。下山後も油断は大敵・・・